ひつじの窓

物語とか思ったこととか

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…AM10:35

 

束の間の三連休最終日。

 

どこかへ出掛けようか迷いつつカーテンを開ける。

 

朝ごはんを食べ終わった後、もう一度眠りにつこうと布団の中へと戻る。

 

設定温度28度のクーラーでさえ寒く感じる。

 

私はクーラーを切って再び寝る体勢に入った。

 

(なんて休日なんだ…外は暑いし何もしたくない。)

 

Instagramを覗くと、みんなの楽しそうな写真がストーリーに流れている。

 

Instagramなんて早く廃れないかな。

 

そんなことを思いつつ、片っ端から写真をチェックしたあとiPhoneを布団の上に投げ出した。

 

そして私は再び眠りについた。

 

〜夢の中〜

 

気づくと私はとある金融機関にいた。

 

私の姿は誰にも見えていないようだ。

 

奥で事務作業をしているのはまり子ではないか。

 

高校卒業以来会っていないけれど、見た目は変わらないものだなと思いつつ近づいてみると、机の上には彼氏とのツーショット写真が飾られていた。

 

まり子はよくストーリーにイケメン彼氏との楽しいひと時を投稿している。

 

まり子の机の元に50代くらいの男性がやって来て何やら注意をしているようだ。

 

仕事でミスでもしたのだろうか。

 

まり子は涙を浮かべながら頭を下げていた。

 

そして再び席に着くとまた液晶画面とにらめっこしながら作業を始めた。

 

時折机の上にあるあの写真を見つめていた。

 

私はその場を後にした。

 

次にやって来たのはとあるテレビ局だ。

 

アナウンサー室に入るとそこには早穂美がいた。

 

早穂美は超お嬢様で有名だった。

 

大学受験での失敗をバネに就職活動では手を抜くことなく無事アナウンサーとして内定を手に入れた。

 

大学二年生の時に出会った彼氏とも順調にお付き合いを続けている。

 

地方局とはいえ冠番組への出演も決まっており仕事は順調そうだ。

 

彼女のデスクに近づくと、持ち物や身につけている装飾品、洋服全てが超高級ブランドで塗り固められていた。

 

右手薬指にはキラリと光るものがはめられていた。

 

彼女もまた液晶画面とにらめっこしていた。

 

私のいる場所ではないと悟った私は早々とテレビ局を後にした。

 

外に出ると快晴だった。

 

空気もとても気持ちいい。

 

私は近くにあった公園に立ち寄った。

 

公園では小さい子どもたちを連れた母親同士が何か話しているのが聞こえる。

 

母A「うちの旦那ったら帰ってくるのも遅いわ休日は眠いだの何だの言ってお昼過ぎまで起きないわでほんとに困っちゃうわよ。パートとは言え私だってフルタイムで働いているのに娘の面倒すらろくに見ない、家事も手伝わない、おまけに料理もできないなんて役立たずだわ。」

 

母B「あらうちの旦那もよ。うちなんかもっと酷くて、突然出張が入っただの言って帰ってこない日も多々あるわ。本当に出張ならいいわ。でも私に嘘ついて他の女と会ってるかもしれないと思うとゾッとしちゃう。最近私に対して命令口調でモノを言うことも多くて…あんな短気な人と結婚しちゃったなんて私もなんて馬鹿だったんでしょう。」